しがないオタクがラブライブ!と出会ってマイナスがゼロになる話 ②
※このブログはラブライブ!シリーズについて語るブログですが、作品のストーリーではなく個人の人生を軸にこの時この曲が、こんな展開があってという形で時系列が進みます。
オタクの自分語りはいらねーよ!という方はそっ閉じをお勧めします。
初めて重なったもの
2015年2月
START:DASH!!を観たあの日から1ヶ月ほど経った。
「まきりんぱな」、「にこ襲来」…新たに増えていくメンバーとそのストーリーを楽しんでいた。
ただ、楽しんでいた。
第8話「やりたいことは」
7年経った今でも、TVアニメラブライブ!全26話で一番鮮明な記憶がある。
「何よ…なんとかしなくちゃいけないんだからしょうがないじゃない!
私だって好きなことだけやって、それだけでなんとかなるならそうしたいわよ!
自分が不器用なのは分かってる。でも…
今更アイドルを始めようなんて、私が言えると思う?」
正しさとか、整合性なんてきっとない。
本当に廃校阻止を目指すなら、穂乃果たちがライブを行う方がまだ前向きな効果があることは雪穂や亜里沙たちの反応を見れば明らかだろう。
少なくとも、ただ学校の歴史を語られるよりは。
なのに、今まで聴いたどの言葉よりもその理屈の欠片もない叫びが耳に、頭に、心に残った。
いや、響いた。
この感覚は?
幼稚園の頃、よくちょっかいをかけられる子どもだった。
親はこんなの「いじめ」だと言っていた。
それ自体はすぐに無くなり、小学生になる頃には何の変哲もない生活を送っていた。
それでも、記憶は無くならない。
今聴けば何も感じないような言葉が、瞬間が、一生消えない傷であり足枷になる。
―まあ、よくある話なのだが16歳になるまでにも割かしただ生きることに苦労した。
なんとかしなくちゃいけなかった。
しょうがなかった。
立場と境遇は言わずもがな言葉の意味も何一つ違うのだが、ただその言葉の響きに「共感」した。
見方によれば一人で傷つき、勝手に追い詰められているだけかもしれない。
実際穂乃果たちと目的そのものは一致しており、隣には立場を気にせず話せる希がいる。
それでもそんな言葉を吐き出すほどに背負い込むその不器用さにも、これは本来の自分の性分として理解できるものがあった。
そんな人間が逆境を乗り越え、躓いて起き上がって、笑顔で歌い踊る姿に、「この先を知りたい」と強く思った。
TVアニメのストーリーとしてではない。
いやそうなのだが、何なら再放送だし既に脚本のあるストーリーなのだが。
それでも、どうか彼女の、彼女たちの物語が良い方向へ向かうようにと、応援したくなった。
ラブライブ!で初めての、μ'sの、推しができた。